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妊娠糖尿病

妊娠中はホルモンの影響から思いがけない症状を発症させてしまうことがあります。その1つのケースとして考えられるのが「妊娠糖尿病」。妊娠糖尿病は妊活中から対策できる症状です。このページでは妊娠糖尿病になってしまう原因や対策方法について紹介しています。

妊娠糖尿病とは?

妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値が高い状態が続いていること。妊活中から糖尿病と診断されている人や、明らかな糖尿病ではなく、妊娠中に見つかった糖代謝異常を言います。

現在は約10%の妊婦さんが妊娠糖尿病と診断されているそうで、発症頻度は高め。通常の糖尿病よりも軽度なものになりますが、母体だけではなくお腹の赤ちゃんにまで影響を及ぼしてしまうことも考えられます。一度かかると次からの妊娠にも影響を及ぼしたり、将来本格的に糖尿病にかかってしまったりするリスクも高まるので、注意が必要です。[注1]

妊娠糖尿病の診断基準

妊娠糖尿病は、血液検査の結果をもとに見ていきます。以下の基準に引っかかった場合、妊娠糖尿病と診断されます。[注2]

75gブドウ糖負荷試験の基準(どれか1つに当てはまると妊娠糖尿病)

  1. 空腹時血糖値が92mg/dL以上
  2. 食事をしてから1時間後の血糖値が180mg/dL以上
  3. 食事をしてから2時間後の血糖値が153mg/dL以上

通常の糖尿病と同様、妊娠糖尿病に自覚症状はなく、血糖値の血液検査で気が付くことがほとんどです。

妊娠中の女性は、基本的に妊娠初期と中期(大体24~28週目)に全2回の血液検査を推奨されています。検査を受けて早い段階で異常を見つければ、安産につながります。初期段階で問題ないと診断されても、妊娠中はとくにホルモンバランスの崩れが見られ、妊娠後期に妊娠糖尿病と診断される場合もあるので、積極的に受けるようにするとよいでしょう。

とくに肥満・糖尿病の家族がいる方、35歳以上の方の妊娠、巨大児出産既往のある人などは、妊娠糖尿病になるリスクが高いので、必ず検査を受けてください。

妊娠糖尿病になる原因

妊娠糖尿病になる主な原因は「ホルモンバランスの変化により、血中のブドウ糖の分解が悪くなること」です。通常、体内に含まれる糖質はブドウ糖に変換されて、エネルギーとなって代謝に利用されます。

しかし、妊娠するとエネルギーとなるブドウ糖は優先的に赤ちゃんに運ばれてしまうので、自分自身には供給されにくくなってしまいます。そういった状態で糖質の高い食事や甘い物を食べ続けると、血糖値がどんどん上昇してしまいます。すると、糖を分解・吸収する役割を持つ「インスリン」の働きを抑えるホルモンが過剰分泌されてしまい、体の中で糖を分解されにくい状態が続いてしまいます。その結果、妊娠糖尿病につながってしまうのです。[注2]

妊娠糖尿病が与える影響

妊娠糖尿病の診断基準や発症してしまう原因を把握できたあとは、妊娠糖尿病が与える影響について知っていきましょう。妊婦が妊娠糖尿病を患ってしまうと、胎児にも害を及ぼしてしまいます。赤ちゃんの健康を守るためにも、ぜひチェックしてみてください。

母体に対する影響

妊娠糖尿病が母体に与える影響としては、高血圧になる「妊娠高血圧症候群」、お腹のなかで赤ちゃんを守る役割をしている羊水(ようすい)の量の異常、視力が低下する「網膜症」、肩甲難産、腎症などを招いてしまうおそれがあります。

妊娠糖尿病の症状としては、「喉が渇く」「頻尿になる」などがあります。しかし、妊娠中は妊娠自体による体調変化もあるため、初期の妊娠糖尿病を自分で気づくのは難しいといわれています。そのため、妊婦健診で早期発見してもらうことが大切なポイントになってくるので、こまめに検診は受けるようにしましょう。

胎児に対する影響

血中のブドウ糖はへその緒を伝って胎児に運ばれているので、母体の血糖値が高いと必然的に胎児も高血糖の状態になってしまいます。

インスリンは、胎盤を通過できません。そのため、胎児は自分自身の膵臓からインスリンを分泌し、血糖を調節します。

インスリンには成長ホルモンの作用があり、巨大児になる可能性が高く、難産の原因にもなります。

無事に生まれてきても、赤ちゃんが新生児低血糖を引き起こすリスクが高まるため、注意が必要です。[注2]

妊娠糖尿病予防に葉酸サプリが役立つ理由

妊娠糖尿病は糖の代謝が悪くなることで起こるため、糖の代謝を助けるビタミンB群を摂ることが大切です。しかし、葉酸をはじめとするビタミンB群はいろいろな食材に分布しているため、毎日の食事だけで必要な量を補うことは困難。だからこそ、葉酸と他のビタミンB群をバランスよく配合した葉酸サプリが役立ちます。[注3]

妊娠中はどうしても生理的に糖代謝異常を起こしやすい状態です。完全に妊娠糖尿病を予防することは難しいのですが、栄養バランスの取れた食事をする、葉酸サプリで葉酸を継続的に摂取する、無理のない範囲での運動を心がけるなど、生活習慣を整えるだけでも発症リスクはかなり減らせます。妊活中から生活習慣の改善を心がけるようにしましょう。

定期的に妊婦健診を受けることが、妊娠糖尿病の早期発見につながり赤ちゃんの健康維持に効果的です。忙しくてもぜひ、面倒くさがらずに診察は受けるようにしてください。

[注1]日本産科婦人科学会:妊娠糖尿病

[注2]国立成育医療研究センター:妊娠と妊娠糖尿病

[注3]大塚製薬:エネルギー生産とビタミンB群

監修医師

オリーブレディースクリニック麻布十番

院長 山中智哉先生

このページの記事は、10年以上に渡る不妊治療のキャリアがある山中智哉先生にご監修いただいています。葉酸不足が原因で妊娠中に起こる病気や症状について、他のページも併せてご確認ください。

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